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| エッセイ - 性 |
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「性」ーこの単語をきいて、あなたはまず第一にどのようなことを思い浮かべますか?
多分、昔のように一方的にネガティブな印象をもたれる人は少ないと思います。性的な話をタブー視し、無理にそれを覆い隠すような傾向は今ではあまり見られないでしょう。 が、その一方で「性」という単語のもつ内容は、本来のものとは徐々に一線を画するようになってきているのではないでしょうか。 というのも、最近では、「性」という言葉が悪い病気や若者の遊びを象徴するような単語になってしまっているからです。そしてその傾向はますます悪い方向に進みつつあるような気がします。現在問題となっている、性に関する実質的な知識をもたないままの安易な性行為などの快楽に左右される「性」への考え方やとらえ方の変化ーたとえば女子高生のいわゆる「援助交際」などにそれは形として現われていますがーは、私には疑問に思えます。
こうした状況は、性と身体とを切り離して考えてしまう傾向を生み、正確な知識をもたずして行われる性生活により、結果的に性病に始まり、人間関係の甘さまで、様々な問題をはらんで現在社会に影響を及ぼしています。◆ ◆ ◆
でも、本来私たち人間が備えてきた性というものは、何かしら温かいものではないでしょうか?
というのも、そもそも性というものが存在しなければ、人間社会は成り立たないからです。そして、もしも人々の間で性的関係がなかったとしたら、誰かを(異性であれ同姓であれ)好きになる気持ちは勿論のこと、家族のふれあいも味気ないものになるに違いないでしょう。
ですから、今大切なのは、「性は社会現象ではなく、人間の営みなのだ」という基本的認識を思い出すことではないでしょうか。つまり、現代の若者に多く見られる、人間の弱さゆえに社会の流れに身を任せ、安易に性をとらえるのではなく、あくまでも主体は「自分と相手」であるということ、そして性は人間の大切なスキンシップの一つであることーそういう認識をしっかりもつことです。そうすれば、あとはお互いを考え思いやる気持ちと性に関する知識(性行為に関するものだけではなく、性病の予防に関するものも含め)があれば、性病の伝染も、望まない妊娠も、大体の場合避けられるからです。◆ ◆ ◆
私は人間の本来持ち合わせている性的欲求を否定しようとは思いません。それは私たち人間同士のつながりを保つ上で必要不可欠であるという、「温かな」側面があるからです。でも、そこにそれを単に「社会の流れ」として受け身的にとらえたり、自分一人の考えしか持ち合わせていないのであれば、警告をしなければならないと思っています。人間が本来持ち合わせた性は、相手がいてそのコミュニケーションの中で初めて成り立つものなのです。ですから、お互いの心と身体の対峙と両者の判断があって、正しい性に対する認識と性生活は生まれるものだという認識を、私たちは忘れてはならないと思います。
そうした正しい、そして賢い判断を下そうとする時、私たちには身近なものとして、家族計画や避妊が見えてくることでしょう。確かにそれらは万能とはいえませんが、自分とパートナーの心と身体のことを真剣に考えた上で行った誠実な気持ちから出た結果であれば、それは意味あることといえるでしょう。そしてそのような性生活こそが、本来あるべき性の温かさを生み、私たち人間を豊かな性生活に導いてくれるものであると、私は考えています。
Written by RIN-CA